●読売新聞社主催「未来へつなぐ日本の書 〜空・海・時を超えて〜」と毎日新聞社主催「白と黒の伝統 ― 書と囲碁の世界―」
中国パビリオンと展示品
さて、5月7日(水)〜 11日(日)まで行われた読売新聞社主催「未来へつなぐ日本の書〜空・海・時を超えて〜」は短い会期にも関わらず2万人を超える来場者に恵まれたそうです。我が国を代表する文化勲章、文化功労者、芸術院会員を始め、錚々たる書道家の作品が万博テーマにちなんだ現代書道作品が一堂に展観され、さらに最新技術を駆使した書の体験、ワークショップ、筆・墨・硯・紙の制作過程の実演、特大ビジョンによる書家の制作風景などの映像を通じて、日本の伝統文化である書を世界に発信しました。「書道」のユネスコ世界遺産登録に向け、素晴らしい気運だと思います。また、6月6日(金)〜8日(日)まで同じくEXPOメッセ「WASSE」で毎日新聞社主催「白と黒の伝統 ― 書と囲碁の世界―」展が開催されました。本誌関係者数名の出品もあり、席上揮毫、体験イベント、各種ブースもありますので、多くの方がご来場されたかと思います。
万博の話題にも触れておきたいと思います。書道をする方なら絶対に観に行きたいのは中国パビリオンだったと思います。竹簡を模した敷地面積3,500平方の圧倒的迫力の外観、夜の時間帯にはとても幻想的な雰囲気を醸し出します。筆者は大行列も苦にせず4回、並んで観てきました。テーマは「自然と共に生きるコミュニティの構築 ―グリーン発展の未来社会―」です。まずパビリオン内の展示は、大きく三つのゾーンに分かれており、天人合一、緑水青山、生生不息、そして中国が2024年に人類史上初めて無人探査機・嫦娥で採取に成功した「月の裏側の砂」です。入館して目に飛び込む圧倒的迫力の展示内容、古代文明の出土品として殷墟出土「甲骨」、弊社近刊「★齋蔵詔版集成」で取り上げた「秦始皇二世詔版」、睡虎地秦簡など、貴重な文字資料の展示は目が釘付けになる内容でしたが、残念ながら本物と見間違うレベルのレプリカでした。前回のドバイ万博の中国パビリオンで開催された省、自治、市に比較しても最大数で取り組みだそうで、多くの来場を驚かせたと思います。
中国の「月の砂」とアメリカの「月の石」、宇宙開発のしのぎを削る両国の威信をかけた展示も楽しめるかもしれません。