新型冠状病毒感染的肺炎(新型コロナウイルス)-1

更新日:2021年02月01日
武漢から出入り出来ないよう強制的に道路を封鎖しています。
 今号は個人的には思い出したくもない話題ですが、避けられない話題を取り上げたいと思います。
 一昨年末、中国湖北省の省都・武漢で発生したとみられる新型冠状病毒感染的肺炎(新型コロナウイルス)、連日、感染者が急増しているのを受け、春節(旧正月)休暇を前に、例年なら多くの人でごった返しているはずの駅、空港に人影が全くと言っていいほど見られませんでした。特に同市では1月23日から(地下鉄、路線バス、長距離バス、フェリー)の運行を停止するとともに武漢周囲の主要道路を盛り土や車両などで完全閉鎖、帰省や旅行を予定していた1,100万人もの住民が足止めを食ったそうです。
 感染者は公表から僅か5日でオーストラリア、フランス、日本などでも感染者が確認され、中国本土以外では13の国と地域に拡大し、27日からは海外への団体旅行も禁じました。武漢には日系企業が159社あり、数多くの日本人が駐在していますが、中国政府との調整が整い次第、チャーター機で随時、帰国希望者を帰国させました。
 明らかとなった最大の問題は武漢中心医院の眼科医、李文亮(34)氏が同僚医師らにアウトブレイク(大流行)警告を行おうとしたところ、中国公安省の職員から署名捺印によって制止され、結果、事実公表が遅れてしまい、国際的問題となったのです。その李医師も2月7日未明、ウィルス感染が原因で逝去しました。
 さらに一週間後の2月14日には早くも感染者は6万人を超え、死者も1,500人に迫る勢いとなりました。コロナウイルスはその後も感染拡大の勢いを増し、2021年1月30日現在、感染者は102,069,223人、死者数は2,206,457人に達しています。アメリカが圧倒的に多く、インド、ブラジル、イギリス、ロシア、フランス、スペイン、イタリアが続いています。コロナはその後、変異種も確認され、一向に終息の気配すら見えて来ません。
 次号では、新型コロナウイルスの感染源とみられる武漢華南海鮮市場を紹介したいと思います。
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