紅口罩(赤マスク)-1

更新日:2022年02月01日
左から中国国旗、春聯が飾られた門、紅包(上)と爆竹
 中国の本当の新年は旧正月「春節」であることは皆さんもご存知だと思います。去年は2月12日、今年は今日2月1日ですが、春節期間中は真っ赤な紙にめでたい対句を書いた春聯を門に貼り付けます。中国語では赤色は「紅色」とも呼ぶのですが、壓歳錢(お年玉)や結婚式の花紅(ご祝儀)は「紅包」と呼ばれる赤い袋に入れて手渡します。
 最近では微信(ウィチャット)を介した「微信紅包(電子お年玉)」も流行しています。街角で春節を祝って鳴らす爆竹も飛び散る紙屑も赤色です。中国人が好きな色と言えば、古今東西、圧倒的に赤色なのです。現代中国では赤と言えば国旗と共産党のシンボルカラーです。余談ですが過去に重要な政治的事柄が行われた場所を巡る旅行スポットは「紅色旅游景点」と言います。
 中国では古くから赤色にはエネルギーの源というイメージがあり、邪気を払って財運や吉祥をもたらす「おめでたい色」とされています。春節以外でも結婚や開店など晴れの日は必ず赤いもので装飾します。結婚は「紅事」と呼び、子どもが生まれれば親戚や近所、同僚などに赤く色づけた卵「紅蛋」を配ります。
 そして例年、春節が近づくと、十二支の年男年女の運勢は良くないことと、赤の強いパワーで邪気を祓うという意味からデパートやスーパーなどでは真っ赤な下着が大量に置かれます。一言で言えば、中国人にとってなくてはならない色が赤色なのです。
 次号では、今、流行中の紅口罩(赤マスク)についてお話ししたいと思います。
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