懐かしい偽竹簡騒ぎ-4
更新日:2026年02月15日
●大阪「即売展」で大々的に販売した64万円の偽竹簡
理化学的方法以外の手法としては、やはり経験によるところが大きく、数多くの本物から見慣れるしかありません。理化学的方法は信頼性が高そうに思われるかもしれませんが、盲信は危険です。例えば、前述した文字の書かれていない出土竹簡「空白簡」に後から文字を書き加えれば、竹簡の文字以外の部分を炭素14年代で測定しても偽物だと見破ることが出来ません。そのため、最近は文字の部分も検査するようです。
しかしながらどの分野でも同じですが、偽作者と鑑定者とのいたちごっこ状態がこれからも続くのです。出土品や骨董品、美術品などは、その物の情報や来歴が明確でない場合が多いのが特徴です。出土品や骨董品などは科学鑑定で材質やルーツを特定したり、美術品は署名、刻印、落款、表装などから制作時期を推察して真贋を判断します。来歴とは、その物品が「誰に、いつ」制作されたのか、どのように「所蔵者が手に入れたか」の履歴のことです。繊細で手間の掛かる作業なので、一般的に2〜3ヶ月程度の鑑定期間を要します。美術品や骨董品などの真贋の判断が困難な作品は、査定は行うが真贋鑑定はしない業者が多いです。また、古い鑑定書や為書きがあったとしても、それらが偽物である可能性がありますし、「所定鑑定人」として認知されていない人の発行した鑑定証であれば売買時には役に立たないので注意が必要です。さらに本当に間違いがないか疑わしい場合は再鑑定が必要になるなど、真贋判定は慎重におこなわれるべきでしょう。
書道に携わるみなさんも「書く」ことに加えて、多くの古美術品、書画の名品を鑑賞され、確かな鑑賞眼を身に着けていただきたいと思います。