●大スクープを報じた「書道美術新聞」
新年おめでとうございます。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。新年第一弾のコラムは懐かしい偽竹簡騒ぎの話題からです。
中華人民共和国文物保護法には保護されるべき文物(文化財)として、「歴史、芸術、科学的価値をもつ古文化遺跡、古墓、古建築、石窟寺院、石刻、壁画」などの不動産文化財を挙げ、さらに「歴史上の各時代、各民族社会制度、社会生産、社会生活を反映した代表的な実物」とあります。よって貴重な文物は国家考古文物研究所が調査を行い、博物館などで保管するのですが、文物には「学問」の世界以外からの参入もあります。それは文物蒐集家で、貴重な文物にはかなりの値がつくものが多く、また、村おこし・町おこしの種になる観光資源としての側面も持ちます。
このような事情が、出土文物の市場価格を押し上げ、また市場で高値がつけば、贋物作りに精を出す輩が現れます。加えて正式な発掘調査か「非公式な発掘」、つまり盗掘に追いつかない状況もあります。そして盗掘が増えると、研究機関はこれらを骨董市場やオークションなどから買い戻す必要が出てきます。そうなると、さらに盗掘が盛んになり、同時にまた偽物作りにも精が出るのです。まさに盗掘や偽造のスパイラル状態です。したがって、出土文物に関する研究は、盗掘や偽物との戦いでもありました。例を挙げれば、甲骨が発見された直後から、偽物が出回りだしたことや木簡、竹簡なども同様の騒ぎがありました。
木簡や竹簡とは文字通り、木の板や竹に墨で文字を書いたもので、紙が発明される以前の春秋戦国時代に始まったとされています。
次号では木簡はどんな種類があり、どのような使い方をしてきたのか、それらを踏まえた偽竹簡がどのようなものだったのかについてお話ししたいと思います。