血★(爆買い)-2

更新日:2015年12月15日
あちこちでメリーズやパンパースの爆買いを見かけます
 銀座などで高級ブティック、秋葉原などで電化製品を大量購入する姿はご存知の方も多いと思いますが、最近は化粧品・医薬品・日用品・食品などの爆買いが目立って増えています。驚いたのは医薬品の風邪薬、目薬、そして紙おむつの爆買いです。
 僕は房ドラッグストアで日本語の話せず困っていた中国人が風邪薬(ルル)と禁煙パイポの爆買いするお手伝いをさせられた経験があります。また、目がス〜ッとする目薬は中国にはないそうで、こちらも大人気です。
 紙おむつに話題に変えます。使い捨て紙おむつは中国人、とくに富裕層にとっては贅沢品の一つで、その消費量は1カ月平均、約10億枚と、日本の消費量の約2倍にも達しています。富裕層や中間層は一人っ子政策で生まれた大切な我が子に、「他人よりも良いものを使わせたい」という消費者心理があり、肌に優しく即乾性が高いという品質の高さから日本製紙おむつを購入しようとします。
 中国で販売されている中国製紙おむつは1パック約78元(約1,300円)ですが、日本製紙おむつは、1パック約178元(約3,000円)と割高です。それでも人気の高さから常に売り切れ状態だそうです。その日本製紙おむつが日本では約1,200円で購入出来る訳ですから、爆買いしたくなるのも無理ないかもしれません。ちなみに中国の大手ショッピングモールのネット通販サイトによると、紙おむつ売り上げランキング1位は「メリーズ(花王)」だそうです。
 そこに目をつけた商売人がよからぬ事を考えます。昨年、アイフォンYとプラスの日本販売開始に合わせてアルバイトを動員するなどして大量買い占めした報道にあるように、日本製紙おむつを大量購入して中国で金儲けしようと企んだ中国人男性3名が兵庫県警に逮捕されました。
 彼らは2009年から調理師の技能資格で日本滞在しましたが、料理人の仕事はせず紙おむつのブローカーとして転売による利益を得ていました。彼らは一日に20店舗、計180パック(1パック50枚〜100枚入り)もの紙おむつを貨物船コンテナに乗る限界まで爆買いし、中国に輸出、約1.5の高値販売していました。
 当然、所得税など税金、関税の申告もしていないため、逮捕容疑は「入管法違反」となります。逮捕時には貸倉庫に1万パック以上もの「在庫」を抱えていたそうで、中国の税関との癒着も指摘されていて悪質なビジネス展開が浮き彫りとなっています。
 花王のメリーズは中国・安徽省でも生産されているのですが、あまりに多くの偽物や模造商品が出回っているため、中国の母親たちは国産メリーズを信用しないそうです。それで日本で直接買った「本物の日本製メリーズ」が中国人による紙おむつの爆買いに繋がっている真実のようです。
 恐ろしき爆買いツアー、まだまだ続くのでしょうかねぇ。
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